新年、明けましておめでとうございます。シンガポールの大学で日本語を教えながら、論語塾を主宰しているケーシー加藤万奈です。この「わたしの論語」というコラムでは、おすすめの論語を少しずつご紹介していきます。
論語には「難しそう」というイメージがあるかもしれませんが、根っこはとってもシンプル。ウェルビーイングな言葉の宝庫です。どうぞ、お気軽にお付き合いください。
【わたしの論語5】過去に学び、素晴らしい新年を過ごそう!
2025年が始まりましたね。新しい年、みなさんは何か目標を立てましたか?本年第1弾の「わたしの論語」では、みなさまご存知の「温故知新」。“新”という漢字の入った一節をご紹介します。
為政 2-11
子曰く、故きを温ねて新しきを知る、以て師と為る可し。
現代語訳は、以下です。
孔子は言われた。
昔の書物や過去の出来事に学び、そこから現代に応用できるものを知り、新しい考え方や取り組み方を見つけられるような人こそ、良い先生になることができる。
新年だけでなく、“新商品”や“新しいお店”と聞くと、なんだかワクワクしますよね。新しくキラキラしたものに心惹かれることは、とても自然なことだと思います。
同時に、古いもの、昔からあるものを知ることも、とても大切なことです。当たり前のことですが、今までがあるからこそ、新しいものが生まれます。頑張ってきた去年までの自分があってこその今年。そして、それが来年に繋がります。
論語のような古典を読むことや、今までやってきたことを愛おしむことも、新年だからこそ忘れずにいたいと思います。
みなさまにとって、健やかで明るい一年となりますように。