世界を巡るスパ・セラピスト肥山万利子さんが「ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」に

ひとくちに“美容”や“スパ”などと称される施術は、実際には多くの種類があるもの。

今回は、香港を拠点にご自身のサロンで施術を行いながら、世界中のホテルスパ・リゾートスパに招かれセッションを行っている肥山 万利子(Mariko Hiyama)さんにインタビュー。

2024年11月の後半～12月の前半まで、「マンダリン オリエンタル 東京」の37Fに位置する「ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京（The Spa at Mandarin Oriental, Tokyo）」でセッションを行っていた万利子さんに、その手技や想いを教えていただきました。

フェイシャル施術の「ソレンセン式」とは

編集部：万利子さんと「Voyage」編集部メンバー・Yが出会ったのは、海外リゾートでの取材中。数年前から現在も変わらず、世界中のリゾートスパなどでセッションを行っていますが、今回2週間ほど滞在された「ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」の滞在では、どのようなことを担当されていましたか？

万利子さん：ホテル宿泊者の方やスパのゲストの方向けに、プライベートセッションや、日本式フェイス リフティング ワークショップを行っていました。

編集部：万利子さんは「ソレンセン式（Sorensensistem™）」フェイス リフレックス セラピスト兼インストラクターとして活躍されていますが、その施術の特徴をお聞かせください。

万利子さん：「ソレンセン式（Sorensensistem™）」の施術は、顔や頭皮の反射区を刺激することで、体内の臓器やシステムのバランスを整え、リラクゼーションへと導くものです。

編集部：施術は、どのような国や地域の、どういった施術がベースとなっているのでしょうか？

万利子さん：正確には「ロネ・ソレンセン式フェイスリフレックスセラピー(リフレクソロジー)」と呼ばれる施術ですが、チベット、インド、中国、ベトナム、日本をはじめとした東洋伝統医学、南米の原住民族が使っていた顔からのケア方法、現代の脳神経理論などを基に組み立てられたものと言えますね。

編集部：実際に施術を受けながら、顔の深い部分が刺激されるような感覚があるかと思えば、なでるような心地よい安心感を得られるタイミングもあるなど、色々な手技がミックスされているように感じていました。

万利子さん：はい。顔のリフレックス(反射)ポイントやゾーンに心地よい刺激を与え、体全体を深いリラクゼーションのステージへと導くことを大切にしています。施術を通して自己治癒力を引き出したり、体と心のバランスが取りやすい環境を作り出していくようにしています。

施術に使用するアイテムは、自然由来のオイルのみ

編集部：施術に使用するものへのこだわりについても、お聞かせください。

万利子さん：私の施術の特徴は、ツールやスキンケア商品は一切使いません。まずホホバオイルでメイクをオフした後は、エッセンシャルオイル（精油）をブレンドしたナチュラルオイルのみでマッサージや調整を行います。一人一人に合わせたエッセンシャルオイルをその場で調合してトリートメントオイルを作っています。

編集部：私はゼラニウムの精油をメインに施術いただきましたが、ちょうど身体的にも感情的にも疲れを感じていたタイミングだったので、深い安らぎを感じることができました。

万利子さん：エッセンシャルオイルを調合する際には、体だけでなく心の状態も考慮して、どのようなオイルを選ぶべきか判断しています。

編集部：万利子さんは「Maitri Healing」という名称で、ヒーリングプログラムも提供されていますよね？

万利子さん：Maitriはサンスクリット語で”慈悲”、”愛情を持ってケアをする。”、Loving Kindness という意味です。「Maitrī Healing」は個別のメニューというより、フェイス リフレクソロジーを主体に、気功、ヨガ、瞑想、コーチングなどの要素を含めた概念としてネーミングしました。ワークショップやトレーニングコースなども含めた、私のサービスのモットーとなっています。

編集部：お客様にセッションを行ううえで、ご自身が心がけていらっしゃることはありますか？

万利子さん：日頃からセラピストとしての宿題（自身のエネルギーを整えることが先決）をこなし、より良いヒーリングを提供できるように精進しています。

一人ひとりのニーズに合わせてカスタマイズされ、心身の変革と若返りの効果を感じる体験をお届けする、万利子さんのセッション。世界を巡っている万利子さん。今回は、都会のラグジュアリーなオアシス「スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」で施術を体験させていただき、ありがとうございました。